mRNAを理解するのにおすすめの本5選(2026年)

2023年のノーベル生理学・医学賞は、 カタリン・カリコ教授とドリュー・ワイスマン教授が、 mRNA技術の研究によって受賞しました。 「m(メッセンジャー)RNAワクチン」 の実用化につながる新たな技術を開発したことが評価されての受賞です。

mRNAはワクチン以外にも、がん治療や遺伝子治療など、 さまざまな医療分野で応用が期待されています。 ここではmRNAに関するおすすめの書籍を、 ランキング形式で1位から順番に紹介します。

ノーベル賞を受賞したカタリン・カリコ教授に関する書籍については、 別の記事で紹介しています。
カタリン・カリコ氏のおすすめ本紹介はコチラ

コロナワクチン その不都合な真実 (詩想社新書 39)

コロナワクチン その不都合な真実 (詩想社新書 39)
アレクサンドラ・アンリオン・コード(著), 鳥取絹子(翻訳)
発売日: 2023-12-19

新型コロナワクチンの安全性と効果について掘り下げ、 私たちが知らなかった「不都合な真実」を明かす一冊です。

著者はRNA研究の第一人者として、mRNAワクチンがどのように開発され、 どのようなリスクを抱えているのかを科学的に解説しています。 ワクチンの急速な製品化過程や、臨床試験データが不十分であることについても触れ、 製薬企業の倫理問題を指摘しています。

mRNA技術が新たな医療進展をもたらす可能性がある一方で、 そのリスクが未解明であることを警告。 ワクチンによる副作用や長期的な影響が依然として不透明なことにも焦点を当てています。

目次

第1章 ウイルスよりもワクチンのほうが危険という現実
 かつてないほどの短期間で開発・製品化されたワクチン
 結局、ワクチンはコロナへの感染、重症化を防げない ほか

第2章 新型コロナワクチンに使われたRNAとは何か
 二つの遺伝物質、DNAとRNAが私たちの身体をつくっている
 DNAとRNAの違い
 多様な形、さまざまな種類があるRNA
 RNAがもつ未知の可能性

第3章 RNAがもたらす医療の劇的な進歩
 RNAは医療診断における強力なツール
 いまや、唾液に含まれるRNAで多くの病気が診断できる ほか

第4章 これだけある新型コロナワクチンの危険性
 mRNAの研究がなかなか進まなかった理由
 さまざまなタンパク質をつくる天才的な存在 ほか

第5章 ワクチンの認可、製品化の過程に潜む重大なリスク
 巨大製薬会社が抱える薬害スキャンダルの実態
 ファイザー社の数々の不祥事から垣間見える倫理観 ほか

新しいゲノムの教科書 DNAから探る最新・生命科学入門 (ブルーバックス)

新しいゲノムの教科書 DNAから探る最新・生命科学入門 (ブルーバックス)
中井 謙太(著)
発売日: 2023-01-19

ゲノムとはDNAに書かれた生命情報の総体のことです。 この本はDNAに書かれた生命情報という観点から生命科学の大枠を解説しています。

mRNAについての本ではありませんが、 生命科学の大枠の中でRNAやmRNAがどのような位置づけなのかがわかる本です。
RNA(mRNA)に関しては第2章で取り上げています。

生命科学という大枠から知りたい方におすすめの一冊です。

目次

第1章 生命の情報―なぜDNAという分子が重要なのか
 生命の単位としての「細胞」
 原核細胞と真核細胞 ほか

第2章 遺伝子とはなにか
 遺伝子という概念の変遷
 RNAとセントラル・ドグマ ほか

第3章 ゲノムDNAの全体像
 ヒトゲノム計画
 いろいろな生物のゲノム ほか

第4章 クロマチンとエピゲノム―ゲノムに追記される情報
 DNAのヌクレオソーム構造とクロマチン構造
 細胞記憶を担うエピジェネティクス ほか

第5章 生命科学を大きく発展させるDNA解析技術
 DNAを扱う基本操作
 遺伝子のクローニング ほか

mRNAワクチンの衝撃: コロナ制圧と医療の未来

mRNAワクチンの衝撃: コロナ制圧と医療の未来
ジョー・ミラー(著), エズレム・テュレジ(著), ウール・シャヒン(著), 石井 健(監修), 柴田 さとみ(翻訳), 山田 文(翻訳), 山田 美明(翻訳)
発売日: 2021-12-25

ファイザー社と組んで、 わずか11カ月で世界初の新型コロナワクチンの開発に成功したドイツのビオンテック社。 そのバイオベンチャー企業の創業者・研究者夫妻に密着取材したドキュメントです。

世界中が恩恵を受けているCovid-19 に対するmRNAワクチンがどのように開発・製造され、 接種できるようになったのかが臨場感をもって描かれています。
すでに世界16カ国語に翻訳されている書籍です。

目次

プロローグ:コベントリーの奇跡
アウトブレイク
プロジェクト・ライトスピード
未知数
mRNAバイオハッカー
試験
同盟締結
初めての臨床試験
自分たちで
効果あり!
新たな常態(ニューノーマル)
エピローグ

Moonshot ファイザー 不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕

Moonshot ファイザー 不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕
アルバート・ブーラ(著), 柴田 さとみ(翻訳)
発売日: 2022-06-14

ファイザー社CEOであるアルバート・ブーラ氏が、 新型コロナワクチン開発の舞台裏を自ら語った本です。

ファイザー社の科学者たちとパートナーのビオンテック社が共闘した、 2020年の濃密な9か月間について描かれています。 安全で有効な新型コロナワクチンの開発、 治験、製造という従来であれば何年もかかるプロセスをわずか9か月で達成した物語が綴られています。

mRNAワクチン開発だけでなく、リーダーシップについても学べる一冊です。

目次

非常事態
「当然」が常に正しいとは限らない
大きく考えれば不可能も可能になる
ライトスピード
至上の喜び
過去、現在、未来
製造―第二の寄跡
公平―言うはやすく行うは難し
政治の地雷原を抜けて
希望の光
信頼の科学
患者さんとイノベーションのためのアジェンダ

日経サイエンス2021年11月号 [雑誌]

日経サイエンス2021年11月号 [雑誌]
日経サイエンス(編集)
発売日: 2021-09-25

日経サイエンスの2021年11月号でmRNAワクチンの特集が組まれています。

mRNAワクチンに関しては以下の3本の記事があります。
◇新型コロナ 変異ウイルスといかに戦うか
◇知られざる30年の開発史
◇がんや難病 新たな治療戦略

mRNAの仕組みから、開発の歴史、他の治療への応用などが書かれており、 役に立つ一冊です。


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