進化生物学を学ぶためのおすすめ本8選(2025年)
私たちの身体の形や動物たちの不思議な能力は、 偶然ではなく長い時間をかけて積み重ねられてきた“進化”の成果です。 進化生物学はこのミステリーに科学的な光を当ててくれる分野。 驚きと発見の連続で、知れば知るほど新しい視点が広がっていきます。
ここでは進化生物学に関するおすすめの書籍を、 ランキング形式で1位から順番に紹介します。
世界一シンプルな進化論講義 生命・ヒト・生物――進化をめぐる6つの問い (ブルーバックス B 2282)
生命40億年の歴史を背景に、なぜ生物が進化するのかを解説した一冊です。
なぜウマの指は1本になったのか、 獲得形質の遺伝は存在するのか、共通祖先とは何かなど、 進化論にまつわる誤解を訂正しながら進めます。
ダーウィンの自然淘汰説を精確に説明しつつ、 その理論の誤解や限界にも触れています。 さらに遺伝子による進化の仕組みからヒトの進化、種の絶滅、 生物の多様性までを六つのキーワードで体系的に学べます。 進化は単なる進歩ではなく、多様で複雑な生物の姿を生み出す仕組みであることを 理解できる講義形式の書籍です。
(読者の口コミより)・進化とは何かを深く考察する講義ではなく、進化に関する実例がアラカルト的に集められた本で、進化に関して多くのトピックを知り、進化に関して自分で思いを巡らすのには良い本だと思う。
目次
第1講義 進化とはなにか 『種の起源』をめぐる冒険 第2講義 自然淘汰とはなにか もっとも曲解されたダーウィンの主張 第3講義 さまざまな生物から進化を考える 第4講義 遺伝子からみた進化論 ヒトはいかに誕生したのか 第5講義 さまざまな生命現象と進化論 第6講義 ヒトをめぐる進化論
進化と人間行動 第2版
ロングセラー教科書の全面改訂版です。 「人間とは何か」という根源的な問いに、進化の観点から科学的な光を当て、 生物としてのヒトの心と行動を多角的に解説しています。
遺伝学や化石人類学、分子生物学の最新研究成果を盛り込み、 生活史戦略や進化心理学の研究方法、文化進化などにも新章を設けて内容を刷新。
血縁淘汰や協力行動の進化、性淘汰、遺伝子の発現メカニズムなど、 具体的なトピックを豊富に紹介し、 ヒトの心理や社会性の進化を幅広く理解できる一冊です。
(読者の口コミより)・学生時代に何度も読んだ教科書の22年ぶりの改訂版。進化の考え方をもとに人の心や行動を探る手法を学べる。動物がたくさん出てくるのが楽しい。
目次
1 進化とは何か 人間の本性の探求 古典的な進化学 現代の分子進化学 「種の保存」の誤り 2 生物としてのヒト 霊長類の進化 人類の進化 ヒトの生活史戦略 血縁淘汰と家族 ほか 3 心と行動の進化 ヒトの心の進化へのアプローチ ヒトにおける文化の重要性
カラー図解 アメリカ版 大学生物学の教科書 第4巻 進化生物学 (ブルーバックス 1875)
MITなどアメリカの多くの大学で採用されている世界標準の進化生物学教科書の翻訳版です。
突然変異や自然淘汰、遺伝子流入など進化の基本メカニズムから、 系統樹の復元とその応用、種分化の過程を解説。 化石記録を使った地球生命の歴史や、動物の進化と多様性にも踏み込み、 脊椎動物や霊長類、人類の進化まで幅広くカバーしています。
豊富な図解や写真が理解を助け、「研究」や「理論を応用してみよう」といったコラムも充実。 初学者から専門家まで幅広く支持される、現代生物学の全体像を把握できる一冊です。
(読者の口コミより)・進化の基礎から最近の考え方まで詳細に記載されていて、とても役に立つ。
目次
第18章 進化のメカニズム 進化は事実であるとともにより広範な理論の基礎である 突然変異、自然淘汰、遺伝子交流、遺伝的浮動、および非任意交配が進化を形づくる ほか 第19章 系統樹の復元とその利用 すべての生命は進化史によってつながっている 系統樹は生物の形質から復元することができる ほか 第20章 種分化 種は生命の樹の上で生殖隔離を生じた系統である 種分化は集団分岐の自然な結果である ほか 第21章 地球上における生命の歴史 地球の歴史において生じたできごとは時期を推定できる 地球の物理的環境の変化は生命の進化に影響を与えてきた ほか 第22章 動物の進化と多様性 動物では特徴的なボディプラン 体の構造 が進化した 左右相称動物ではない動物 ほか
増えるものたちの進化生物学 (ちくまプリマー新書 423)
生命と非生命を分ける決定的な特徴として「増えること」に着目し、 その仕組みと意味を科学的かつ哲学的に探求した一冊です。
生物が遺伝しながら増えることで進化し繁栄を遂げる一方、 私たち人間には自由や生きる喜びとともに、 尽きることのない不安や悩みが宿っています。
なぜ私たちは生きているのか、なぜ死を恐れるのかといった根源的な問いから、 他者との関わりや性の役割、さらには不老不死の未来まで、多様なテーマを扱っています。 読み進めるうちに、生きること自体の価値と意味を再認識させてくれる知的な手引書です。
(読者の口コミより)・一度は疑問に思ったことはあるけれど、なかなか正解の無い「なぜ自分は生まれたのか」、「なぜ人間は他の動物と違い、悩みながら生きているのか」などの根本的な疑問について、科学的見地から分析されており、考えさせられるとても価値のある素晴らしい本だと感じました。
目次
第1章 なぜ生きているのか 私たちは何のために生きているのか 祖先へさかのぼる「望み」の連鎖 ほか 第2章 なぜ死にたくないのか なぜ生きているとこんなに悩みが多いのか 増え方の戦略は大きく分けて2つ ほか 第3章 なぜ他人が気になるのか 長生きによって他の個体との付き合いが生まれる 他の個体との付き合い方のケース ほか 第4章 なぜ性があるのか 自分以外に異性を見つける必要 生物によって違う性のありかた ほか 第5章 何のために生まれてきたのか 不老不死が実現する人類の未来 私たちは幸せになれるのか ほか
進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語 (ブルーバックス 2125)
著者の小笠原諸島でのカタツムリ研究から世界の多彩な進化学者まで、 現代の進化生物学の魅力をエッセイ仕立てで味わえる一冊です。
右巻き・左巻きの陸貝の多様な進化、日本のカワニナ類の急速な分化、 島ごとに起こる適応放散、ホソウミニナの寄生者との関係など、 ユニークな実例と最先端のゲノム解析研究を紹介。
「研究は何の役に立つのか?」への素朴な問いに、 本書は「ただ面白いから、それで十分!」と爽やかに答えつつ、 ダーウィン以来の進化研究がいかに新しく刺激的であるかを教えてくれます。
(読者の口コミより)・進化について、筆者のフィールドワークから得られた知見、そこから発展する研究が詳細に述べられていて、まるで”進化の物語”。 しかも、著者の研究室で出会った人々との交流も描かれていて、ドラマとしても楽しめる。
目次
不毛な島でモッキンバードの歌を聞く 聖なる皇帝 ひとりぼっちのジェレミー 進化学者のやる気は謎の多さに比例する 進化学者のやる気は好奇心の多さに比例する 恋愛なんて無駄とか言わないで ギレスピー教授の講義 ギレスピー教授の贈り物 ロストワールド 深い河 エンドレスサマー 過去には敬意を、未来には希望を グローバルはローカルにあり
ナゾとき「進化論」 クイズで読みとく生物のふしぎ
まんがとクイズを通じて進化生物学を楽しく学べる入門書です。
キリンの首が長い理由や、サメとイルカが形や色が似ているのに種が異なる理由など、 身近な生物の不思議を多角的に解説。 第1章の「進化ってなんだろう?」から始まり、自然選択や性の進化、 収斂進化、擬態、人為選択など幅広いテーマを扱っています。
美しい写真とやさしい解説で、子どもから大人まで好奇心を刺激し、 読み終えた後には生命への愛着と理解が深まる一冊です。
(読者の口コミより)・まず、フルカラー+総ルビがよみやすいですね。 その上で、わりと容赦のない高度な話をわかりやすくやっているので、どの世代が読んでもタメになるいい本になってます。
目次
第1章 進化ってなんだろう?―どうして、生物の体はこんなによくできているの? 第2章 生物の系統―なぜ、地球上にはこんなにいろいろな生物がいるの? 第3章 自然選択―キリンの首が長いのはどうして? 第4章 性と進化―どうしてクジャクの羽は派手なの? 第5章 収斂進化―サボテンではないものはどれ? 第6章 相同―鳥の翼、チョウの翅、ヒトのうで、つくりが近いものはどれ? 第7章 種間関係と進化―花に甘いミツがあるのはどうして? 第8章 擬態―どこに虫がひそんでいるでしょう? 第9章 人為選択―キャベツ、レタス、ブロッコリー。なかまはずれはどれ? 第10章 進化の舞台裏―親子が似ているのはなぜ? 第11章 協力の進化―どうして働きアリと女王アリは姿がちがうの? エピローグ 進化にふれる―進化を身近に感じよう!
「つながり」の進化生物学
人間の言葉や心がどこから生まれたのかを、 進化の視点から高校生にもわかりやすく解説した講義集です。
メス鳥が媚びを売る行動や、声をまねて踊るゾウ、 さらには小鳥や赤ちゃんが持つ「文法の種」など、 多様な動物のコミュニケーションを通じて、言葉の起源を探ります。
感情が「踊る砂時計」のように伝わる仕組みや、 なぜ人は「笑顔」で他人をだませないのかといった心の働きにも迫ります。 心は一人で生まれたものではなく、つながりから生まれたものであることを示し、 人間の本質と幸せに深くつながる進化の贈り物を感じさせる一冊です。
(読者の口コミより)・日本人は自我の確認においてつながりがキーワードといわれるが、それをコミュニケーションの視点から、さらに、鳥類や哺乳類、進化のプロセスから解き明かす(とらえなおす)ことは新鮮で面白いと思いました。
目次
1章 鳥も、「媚び」をうる?―進化生物学で考えるコミュニケーション 隣の知らない人を、紹介してみよう コミュニケーションを考えることは、心のひみつに近づくこと ほか 2章 はじまりは、「歌」だった―言葉の起源を考える 死ぬのが嫌なのは、人間だけ? 「未来」をつくっているものは何? ほか 3章 隠したいのに、伝わってしまうのはなぜ?―感情の砂時計と、正直な信号 言葉で切り分けられる前の心 痛みを感じる魚、恐怖を感じるハチ? ほか 4章 つながるために、思考するために―心はひとりじゃ生まれなかった ダンゴムシを困らせてみると… 意識って、何だろう ほか
社会はどう進化するのか——進化生物学が拓く新しい世界観
進化生物学の視点から社会や経済活動のメカニズムを解明した一冊です。
がん細胞や免疫系、ミツバチのコロニーから、 多細胞社会としての人間社会に至るまで、 多様なレベルの生物の共生と進化の仕組みを探ります。
例えば、鶏の群れで最も産卵数の多い個体だけを繁殖に使うと攻撃性が増し総産卵数が減るが、 全ての多産個体を繁殖に使うと友好的な行動が促進される事例を紹介。 生産性には安心感が不可欠であり、人間社会にも示唆を与える内容が詰まっています。 進化論を単なる生物学に留めず、社会政策や経営戦略に活かす思考の枠組みを提示する書籍です。
(読者の口コミより)・進化論におけるマルチレベル選択理論の社会科学への応用
・ 進化論は生物学だけで完結しない
目次
この生命観 社会進化論をめぐる神話を一掃する ダーウィンの道具箱 生物学の一部門としての政策 善の問題 加速する進化 グループが繁栄するための条件 グループから個人へ グループから多細胞社会へ 変化への適応 未来に向けての進化
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