民俗学を学ぶためのおすすめ本11選(2026年)
民俗学は、風俗や習慣、伝説、民話、生活用具など、 古くから民間で伝承されてきた有形・無形の資料を通じて、 人間の営みの歴史的変遷を明らかにする学問です。 近代化によって失われつつある伝統文化を記録し、解釈する重要な役割を担っています。
ここでは民俗学に関するおすすめの書籍を、 ランキング形式で1位から順番に紹介します。
昔話の民俗学入門: 民間伝承の秘密を読み解く (創元ビジュアル教養+α)
昔話や童謡、民話に隠された意味を民俗学の視点から解き明かす書籍です。
「金太郎」や「桃太郎」、「玉手箱」など身近な物語を取り上げ、 それらが生まれたムラの暮らしや信仰、 霊魂観と深く結びついていることを示します。 子守歌や民謡、都市伝説にも目を向け、 時代や社会不安が物語にどのように反映されてきたのかを説明しています。
見開き完結の構成と図解イラストにより、 専門知識がなくても読み進められ、 日本文化の奥行きを実感できる一冊です。
(読者の口コミより)・小さい頃から慣れ親しんだ昔話の「裏話」的な内容で、イラストもたくさんあってわかりやすくてあっという間に読めました。
・本自体は読みやすく初心者向けに最適。
目次
一章 昔話にひそむ深い意味 「昔」とは、いつのことなのか? 昔話は人生を語る ほか 二章 伝説はどのように生まれたのか? 炭焼き長者の子孫 昔話の土着化のパターン ほか 三章 民謡は時代を歌う 「かごめかごめ」は信仰の名残 ケガレを背負うてるてる坊主 ほか 四章 現実を映す都市伝説 都市伝説=現代伝説 都市伝説としての「学校の怪談」 ほか
ネット怪談の民俗学 (ハヤカワ新書)
インターネット上で生まれ広まった怪異現象を 民俗学の視点から分析した一冊です。
「きさらぎ駅」「くねくね」「リミナルスペース」など、 ネット民を震撼させた怪談を「共同構築」「異界」「オステンション」 といった概念を用いて精緻に考察します。 現代の恐怖の形を明らかにし、民俗学の新たな可能性を示しています。
「ネット怪談が民俗学かどうか」について賛否両論あるようですが、 現代の民俗学ととらえれば楽しめる一冊です。
(読者の口コミより)・ネット時代の怪談はみんなが参加するエンターテイメントになったこと、さらに最近ではAIを活用した画像、動画にまで発展していることが丁寧に解説されていました。
目次
第1章 ネット怪談と民俗学 第2章 共同構築の過程を追う 第3章 異世界に行く方法 第4章 ネット怪談の生態系―掲示板文化の変遷と再媒介化 第5章 目で見る恐怖―画像怪談と動画配信 第6章 アナログとAI―二〇二〇年代のネット怪談
民俗学入門 (岩波新書 新赤版 1910)
菊地暁氏が民俗学の本質と魅力を分かりやすく解説した一冊です。 普通の人々の日常生活を深く観察し、 その仕組みと歴史を解き明かすことが民俗学の核心であると著者は説きます。
衣食住といった暮らしの基本から、 生業、交通、交易、さらには血縁・地縁・社縁といった人々のつながりまで、 幅広いテーマを取り上げています。 「あるく・みる・きく」という基本的な方法から始め、 人間の営みを丸ごととらえる民俗学の魅力が伝わってくる、 初学者にも親しみやすい入門書です。
(読者の口コミより)・民俗学のカバーエリアが理解できたこと、また各テーマにエッセンシャルな役立つ解説がなされていること、作者の調査力に敬意を表します。
目次
序章 民俗学というガクモンが伝えたいこと 第1章 暮らしのアナトミー (きる(衣) たべる(食) すむ(住)) 第2章 なりわいのストラテジー (はたらく(生産・生業) はこぶ(交通・運輸) とりかえる(交換・交易)) 第3章 つながりのデザイン (つどう1 血縁;つどう2 地縁;つどう3 社縁) 終章 私(たち)が資料である―民俗学の目的と方法
これからの時代を生き抜くための民俗学入門
現代社会を理解するための新しい視点を与えてくれる一冊です。 文化人類学が「外」に目を向ける学問だとすれば、 民俗学は「内」にある風習や言葉、信仰を見直す学問。
本書ではパワースポットやケガレ論、 地名や方言、口承文芸といった具体的なテーマを通して、 私たちの生活に根ざす文化の意味をわかりやすく解説しています。
旅や聖地歩きを切り口にした章もあり、知的好奇心を刺激しつつ、自 分自身の生き方を考えるヒントを与えてくれる入門書です。
目次
第1章 民俗学とは何か 第2章 「たましい」で考える ~パワースポットの来歴からケガレ論まで 第3章 「ことば」で謎を解く ~民族語彙、地名と方言、口承文芸から読み解く 第4章 「生」のリアリティと向き合う ~生存の技法から生きづらさまで 第5章 民俗学の聖地を歩く ~旅の学問としての民俗学 第6章 私と民俗学
現代民俗学入門: 身近な風習の秘密を解き明かす (創元ビジュアル教養+α)
日常生活に潜む不思議な習慣や風習の理由を、 民俗学の視点から解き明かす一冊です。
トイレのスリッパや火葬場での箸渡しなど、 身近な疑問から、ネット上の美談などの現代的な話題まで、 幅広いテーマを取り上げています。 22人の民俗学者が67の不思議を豊富な図解とともにわかりやすく解説し、 民俗学が現代社会でも活きた学問であることを示しています。
日常、四季、人生、都市伝説など多岐にわたる章立てで、 読者を民俗学の世界へと誘います。
(読者の口コミより)・身近な風習の秘密がみるみるわかる。民俗学者22人が読み解く、暮らしに潜む67の不思議。 見開き2頁で一つの話題が完結。好きなところから読み始めることができます。限られた分量の中で、豊富なイラストや写真、図表を用いて、簡潔かつ明瞭に解説がなされています。
目次
1章 日常のなぜ 地鎮祭は何のためにするのか? 島村恭則 玄関の段差とトイレのスリッパ 樽井由紀 ほか 2章 四季のなぜ そもそも春はいつからか? 森田玲 大晦日に「おせち」を食べてもいいのか? 島村恭則 ほか 3章 人生のなぜ 産湯と若水 澤井真代 胞衣の行方 柿本雅美 ほか 4章 都市伝説のなぜ なぜ都市伝説は語られるのか? 三隅貴史 タクシーに出る幽霊 工藤沙希 ほか
民俗学の思考法:〈いま・ここ〉の日常と文化を捉える
現代社会の日常や文化を民俗学の視点で読み解く書籍です。 SNSや科学技術、グローバリゼーションなど、 私たちの身近なテーマを扱いながら、 生活や歴史、芸能、信仰、防災、地域社会など多彩な事例を具体的に解説しています。
さらに、民俗学の重要な概念や理論をまとめた36のキーワード集も収録し、 初学者が基礎から学べる内容となっています。
目次
第1部 “いま・ここ”を捉える思考法 生きるための民俗学へ―日常とヴァナキュラー 過去に縛られながら未来に向かう―世相と歴史 文化を伝え、演じ、作り出す―芸能とパフォーマンス ソーシャルメディアは伝承母体になりうるか―ハナシとメディア 暮らしのなかのブラックボックス―科学技術とフォークロア ほか 第2部 現代民俗学を読み解くキーワード36 民俗 文化の伝達 中央と周辺 日常 伝統とイデオロギー ほか
民俗学がわかる事典 (角川ソフィア文庫)
日常生活の中で疑問に思うことから、 神仏信仰、儀礼、祭礼、人間関係まで、 幅広いテーマを網羅した民俗学の入門書です。
例えば、なぜ敷居を踏んではいけないのか、 氏神や道祖神とは何か、学校の怪談はなぜ流行るのかなど、 身近な疑問を通じて民俗学の基礎知識を学べます。
また、「ハレ」「ケ」「ケガレ」といった民俗学の重要概念も解説。 柳田國男が創始した日本独自の学問である民俗学の魅力を、 わかりやすく伝える一冊です。
(読者の口コミより)・取っつきやすい、短いまとめ集。
事典よろしく、気になった項目があれば、 ものの五分で読める分量の知識が収められているので、さっと読むのにちょうどよい。
目次
民俗学への招待―身近な疑問から 民俗学とは何か―民俗学の基礎知識 不安と祈願の民俗―神仏と信仰 生死と霊魂の民俗―人生と儀礼 祈年と感謝の民俗―年中行事と祭礼 暮らしと技術の民俗―生業と経済 人とつきあいの民俗―家族村落と社会 暮らしと家庭の民俗―衣食住 娯楽と表現の民俗―芸能と言語 沖縄を知ろう―列島の異文化 現代社会と民俗―生活変化と国際化の中で 民俗学に取り組む―民俗学と民俗学者の今昔
民俗学の旅 (講談社学術文庫 1104)
日本民俗学の巨匠・宮本常一氏の自叙伝的著作です。 自らを「大島の百姓」と称し、 生涯にわたり日本全国を歩き続けた著者の半生が綴られています。
幼少期の生活体験や故郷の思い出から始まり、柳田国男氏や渋沢敬三氏との出会い、 アチック・ミューゼアムでの活動、戦時中の食料対策、戦後の農漁村調査まで、 民俗学者としての歩みが克明に描かれています。
日本の民俗学の発展過程を知る上でも貴重な記録となっています。
(読者の口コミより)・自身のフィールド・ワーク体験、柳田国男や渋沢敬三などの恩師への回想をつづった自伝的エッセーです。民俗学というと、柳田国男や折口信夫などのイメージが強いですが、ひたすら地道なフィールド・ワークと実際の体験から生み出される仮説に氏ならではの姿勢が感じ取られます。
目次
1 家の歴史 2 祖父 3 父 4 母 5 私にとってのふるさと 6 郵便局員時代 7 小学校教員時代 8 柳田、渋沢、沢田先生にあう 9 アチック・ミューゼアムに入る 10 民俗調査の旅 11 戦時中の食料対策 12 戦後の農漁村をあるく 13 山村と離島 14 学位をもらう 15 日本一長い食客 16 雑文稼業 17 若い人たち・未来
はじめての民俗学: 怖さはどこからくるのか (ちくま学芸文庫 ミ 2-6)
民俗学の基礎から現代社会における応用まで幅広く解説した入門書です。 科学技術が発達した現代でも人々を惹きつける妖怪やオカルトなどの 「不思議な現象」の源流を探ります。
都市のフォークロアに焦点を当て、「エンガチョ」や「消えるタクシー客」 といった身近な怖さの背景にある非合理的思考や神秘主義への憧れを読み解きます。 また、「ハレとケ」「ケガレとキヨメ」など民俗学の重要概念も解説し、 現代社会に潜むフォークロアの姿を明らかにしていきます。
(読者の口コミより)・これから初めて民俗学に触れてみようという方を対象に書かれた著作である。 依って、あくまでも初心者向けの平易な解説書ではあるのだが、その一方で、決して表面だけを浚った内容ではなく、人間の抱く「畏れや怖さ」という心理に焦点を絞って突き詰められており、中々の読み応えがあった。
目次
1 民俗学とは 民俗学の流れ 現代社会とフォークロア 「都市」へのアプローチ ハレとケのとらえ方 気離れと穢れ 私と民俗学 2 都市が秘める力 「都市」への誘い 「都市」の語り出すフォークロア 「不思議な場所」のテーマ 怖さはどこからくるのか 3 再生への願い ケガレとキヨメ 「白山」の意味 シラと再生 白比丘尼の長命 「白」のもたらすもの 熊野とシラ 生まれ清まり 4 現代民俗学の可能性 「世の終わり」のフォークロア 「不可思議」な心意 流行神と祀り棄て
民俗学 (講談社学術文庫 2593)
戦後の民俗学を牽引した宮田登氏による入門書です。 民俗学の基礎概念である「ハレとケ」「ケガレ」から、 「山民と海民」「カミとヒト」など、 人々の日常生活を探究するための重要テーマを15章にわたって平易に解説しています。
柳田国男や南方熊楠らの研究史を踏まえつつ、 都市の民俗など現代的なテーマにも言及。 「常民」「ムラとイエ」「妖怪と幽霊」といった具体的なトピックを通じて、 民俗学の全体像と可能性を示した一冊です。
(読者の口コミより)・民俗学の基本をしっかりと抑えつつ、研究の可能性を示唆してくれる著作。 本書は、漠然とした「民俗学」という学問に於いて扱われる各項目を列挙し、改めて如何なる着眼点が「民俗学」に相当するのかという事を教えてくれるのだ。
目次
1 民俗学の成立と発達 2 日本民俗学の先達たち 3 常民と常民性 4 ハレとケそしてケガレ 5 ムラとイエ 6 稲作と畑作 7 山民と海民 8 女性と子ども 9 老人の文化 10 交際と贈答 11 盆と正月 12 カミとヒト 13 妖怪と幽霊 14 仏教と民俗 15 都市の民俗
みんなの民俗学 ヴァナキュラーってなんだ? (平凡社新書)
島村恭則氏が民俗学の新しい視点を紹介する入門書です。 従来の民俗学が田舎の風習を研究対象としていたのに対し、 本書では現代の日常生活に潜む「ヴァナキュラー(俗)」を探求します。
家庭内ルールや大学キャンパスの七不思議、喫茶店のモーニングサービス、 B級グルメなど、身近な事例を通じて民俗学の新たな可能性を示しています。
著者のユニークなフィールドワークに基づき、 これらの習慣や文化の発祥と広がりを解説した一冊です。
(読者の口コミより)・なんでヤマンバギャルはあの格好でパラパラ踊るの?とか、鳥取は葬式の時にメロンパンを食べるの?とかは長年の個人的な疑問でした。 そういう「ローカルあるある」の謎ってなんだろう? そもそもなぜ生まれるのか? そんなことを面白く書いてくれたのがこの本です。
目次
ヴァナキュラーとは“俗”である 第1部 身近なヴァナキュラー 知られざる「家庭の中のヴァナキュラー」 キャンパスのヴァナキュラー 働く人たちのヴァナキュラー 第2部 ローカルとグローバル 喫茶店モーニング習慣の謎 B級グルメはどこから来たか? 水の上で暮らす人びと 宗教的ヴァナキュラー
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